事例
以下の時系列を経て、根抵当権の効力を共有持分のみに縮減する合意(一部放棄)が成立した場合。
1. Aの単独所有不動産に、Cを根抵当権者とする根抵当権(所有権全部が目的)を設定登記。
2. BがAから所有権の一部を取得し、A及びBの共有となる。
3. 根抵当権者Cが、B持分についてのみ根抵当権を放棄。
4. 当該根抵当権を「A持分のみを目的とするもの」に変更する合意が成立。
※当該根抵当権には転抵当権者Dが存在するが、Dの承諾は得ている。
申請情報
| 登記の目的 | ◯番根抵当権をA持分の根抵当権とする変更 |
|---|---|
| 原因 | 年月日B持分の放棄 |
| 権利者 | 住所 〇〇〇〇 氏名 B |
| 義務者 | 住所 〇〇〇〇 氏名 C |
| 添付情報 | ・登記原因証明情報 ・登記識別情報 ・代理権限証明情報 ・承諾を証する情報 |
| 登録免許税 | 金1,000円 |
備考
登記の目的
・「及ぼさない変更」は実質的に一部抹消登記の性質を持つため、不動産登記法第68条の規定が適用される。
・利害関係人の承諾が必須要件となり、登記は常に付記登記で実行される。
原因日付
・根抵当権者CがB持分の根抵当権を放棄した日を記載する。
権利者および義務者
・B持分上の根抵当権が消滅することで直接利益を受ける共有者Bが登記権利者となる。
・権利を失う根抵当権者Cが登記義務者となる。共有者Aは申請人にならない点に注意する。
利害関係人の承諾
・転抵当権者Dは、原根抵当権の目的が縮減されることにより不利益を受けるため、登記上の利害関係人に該当する。
・Dの承諾がある場合に限り、本申請が可能となる。
(不動産登記法第68条)
印鑑証明情報の要否
・所有権登記名義人(B)が登記権利者となる申請であるため、義務者Cが法人で会社法人等番号を提供する場合、義務者の印鑑証明情報の添付は不要となる。
課税標準金額
・本申請は定額課税である。
登録免許税の算出方法
・登録税別表1.1(14):不動産1個につき1,000円
※本サイトでは、特に記述がない限り、不動産は1個とする。
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関連条文
- 不動産登記法第68条(登記の抹消)
- 不動産登記規則第150条(持分のみを目的とする抵当権の効力を全部に及ぼす変更の登記等)
- 登録免許税法別表第一第一号(十四)(権利の変更登記等の税率)