事例
抵当権の被担保債権を全額弁済したが、抵当権者Bの所在が知れないため、登記権利者Aが債権証書および弁済を証する情報等を提供し、Bの登記識別情報の提供なしに単独で抹消登記を申請する場合。
申請情報
| 登記の目的 | ◯番抵当権抹消 |
|---|---|
| 原因 | 年月日弁済 |
| 権利者 | (申請人) 住所 〇〇〇〇 氏名 A |
| 義務者 | 住所 〇〇〇〇 氏名 B |
| 添付情報 | ・登記原因証明情報(債権証書、弁済領収書等) ・義務者の所在が知れないことを証する情報 ・代理権限証明情報 ・承諾を証する情報(甲の承諾書) |
| 登録免許税 | 金1,000円 |
備考
原因および日付の特定
・原因は弁済と記載する。実体法上の消滅原因は被担保債権の弁済であり、本規定はあくまで単独申請を可能にする手続的な特例であるためである。
・日付は、債権証書等により証明される最終の弁済日を記載する。
単独申請の要件(70条3項前段)
・登記権利者Aは、抵当権者Bの所在が知れない場合に、特定の証書を提供することで単独申請が可能である。債権証書、および債権と直近2年分の利息等の完全な弁済を証する情報が揃っているときに認められるためである。
(不動産登記法第70条第3項前段)
・本規定による申請では、登記義務者Bの登記識別情報の提供を要しない。
所在不明を証する情報
・抵当権者Bの所在が知れないことを証する情報として、受領催告の郵便が不着で戻ってきた封筒や、配達不能の証明書等が必要である。共同申請が不可能であることを客観的に証明するためである。
利害関係人の承諾
・転抵当権者甲の承諾を証する情報の添付が必要である。単独申請の特例であっても、抵当権を目的とする権利を有する者の承諾がなければ抹消登記は受理されないためである。
(不動産登記法第68条)
課税標準金額
・本申請は定額課税である。
登録免許税の算出方法
・登録税別表1.1(15):不動産1個につき1,000円
※本サイトでは、特に記述がない限り、不動産は1個とする。
※同一の申請書により二十個を超える不動産について登記の抹消を受ける場合には、申請件数1件につき2万円。
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関連条文
- 不動産登記法第70条(登記義務者の所在が知れない場合の登記の抹消)
- 不動産登記法第68条(利害関係人の承諾)
- 不動産登記規則第3条(付記登記)参照
- 登録免許税法別表第一第一号(十五)