事例
AとBが共有する土地(持分各2分の1)において、共有者Aが自己の持分を放棄し、その持分が他の共有者Bに帰属した場合の登記申請。
申請情報
| 目的 | A持分全部移転 |
|---|---|
| 原因 | 令和〇年〇月〇日持分放棄 |
| 権利者 | 住所 〇〇〇 持分2分の1 B |
| 義務者 | 住所 〇〇〇〇 氏名 A |
| 添付情報 | ・登記原因証明情報(持分放棄書等) ・登記識別情報(Aのもの) ・印鑑証明書(Aのもの) ・住所証明情報(Bの住民票の写し等) ・代理権限証明情報(A・Bからの委任状) |
| 課税価格 | 金500万円 |
| 登録免許税 | 金10万円 |
備考
持分放棄の法的性質
・共有者の一人がその持分を放棄したときは、その持分は他の共有者に帰属する。
( 民法第255条 )
・実体法上の性質は「原始取得」とされるが、登記実務上は、登記義務者(放棄した共有者)と登記権利者(帰属を受ける共有者)による共同申請の形式による「所有権移転」として処理する。
原因および日付の特定
・登記原因は「持分放棄」とする。日付は、持分放棄の意思表示が他の共有者に到達した日(単独の意思表示としての効力発生日)を記載する。
登記識別情報の提供
・登記義務者Aが当該不動産の持分取得時に通知を受けた登記識別情報を提供して申請の真意を証する。あわせて、Aの実印に係る印鑑証明書の提供を要する。
( 不動産登記法第22条 )
添付情報の構成
・放棄の意思表示を証するため、持分放棄書等を登記原因証明情報として提供する。
( 不動産登記令第7条第1項第5号 )
・新たに持分を取得する権利者Bの住所を証する情報(住民票の写し等)を添付し、登記記録の正確性を確保する。
( 不動産登記令第16条第2項 )
課税標準金額(放棄持分の計算)
・所有権の一部(持分)を移転する登記における課税標準は、不動産全体の価格(固定資産課税台帳価格)に移転する持分の割合を乗じて算出する。
( 登録免許税法第10条第1項 )
・本事例では、不動産価格1,000万円 × 放棄持分1/2 = 金500万円が課税価格となる。
登録免許税の算出方法
・登録税別表1.1(2)ハ:不動産の価額 × 20/1000
※本サイトでは、特に記述がない限り、不動産の価額は金1,000万円とする。
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関連条文
- 民法第255条(持分の放棄及び共有者の死亡)
- 不動産登記法第22条(登記識別情報の提供)
- 不動産登記令第7条(登記原因証明情報の提供)
- 不動産登記令第16条(代理権限証明情報等の提供)
- 登録免許税法第10条(課税標準)