事例
AがBに対して土地を遺贈した後に死亡し、遺言執行者としてCが選任されている。遺言執行者Cが登記義務者(遺言者の相続人)を代理して、受遺者Bと共同で登記を申請する場合。
申請情報
| 目的 | 所有権移転 |
|---|---|
| 原因 | 令和〇年〇月〇日遺贈 |
| 権利者 | 住所 〇〇〇 B |
| 義務者 | 住所 〇〇〇 (亡)A |
| 添付情報 | ・登記原因証明情報(遺言書等) ・登記識別情報(Aのもの) ・印鑑証明書(遺言執行者Cのもの) ・住所証明情報(Bの住民票の写し等) ・代理権限証明情報(遺言書、死亡証明、および委任状) |
| 課税価格 | 金1,000万円 |
| 登録免許税 | 金20万円 |
備考
遺言執行者の権限と申請
・遺言執行者がある場合には、遺言執行者がその権限内において遺言者の相続人の代理人とみなされるため、相続人に代わって登記を申請する権限を有する。
( 民法第1015条 )
・登記義務者の表示は、登記記録上の名義人である「(亡)A」と記載する。遺言執行者はあくまで代理人の立場であるため、義務者欄に氏名を記載する必要はない。
原因および日付
・遺言の効力が発生した日、すなわち遺言者の死亡の日を原因日付として記載する。停止条件付遺贈の場合は、その条件が成就した日となる。
添付情報の構成
・遺言書および遺言者の死亡を証する戸籍謄本等を登記原因証明情報として提供する。
( 不動産登記令第7条第1項第5号 )
・実際に申請意思を証するのは遺言執行者Cであるため、Cの実印に係る印鑑証明書を添付する。あわせて、被相続人Aが所有権取得時に通知を受けた登記識別情報を提供する。
資格証明情報の提供
・Cが正当な遺言執行者であることを証するため、遺言書(公正証書遺言以外は検認済みのもの)および遺言者の死亡を証する書面を代理権限証明情報として添付する。
( 不動産登記令第16条第2項 )
課税標準金額
・所有権の移転登記における課税標準は、不動産全体の価格(固定資産課税台帳価格)を基礎とする。
( 登録免許税法第10条第1項 )
・課税標準金額は、上記価格から1,000円未満を切り捨てた額(本事例では金1,000万円)となる。
登録免許税の算出方法
・登録税別表1.1(2)ハ:不動産の価額 × 20/1000
※本サイトでは、特に記述がない限り、不動産の価額は金1,000万円とする。
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関連条文
- 民法第1015条(遺言執行者の地位)
- 不動産登記法第62条(相続人等による申請)
- 不動産登記令第7条(登記原因証明情報の提供)
- 不動産登記令第16条(代理権限証明情報等の提供)
- 不動産登記規則第157条(所有者の記載方法)
- 登録免許税法第10条(課税標準)