事例
土地の所有者Aが、その所有権の持分2分の1をBに売却し、同時にAB間で5年間は共有物の分割をしない旨の特約(共有物不分割特約)を締結した場合の登記申請。
申請情報
| 目的 | 所有権一部移転 |
|---|---|
| 原因 | 令和〇年〇月〇日売買 |
| 特約 | 5年間共有物不分割 |
| 権利者 | 住所 〇〇〇 持分2分の1 B |
| 義務者 | 住所 〇〇〇〇 氏名 A |
| 添付情報 | ・登記原因証明情報(不分割特約の記載がある売買契約書等) ・登記識別情報(Aのもの) ・印鑑証明書(Aのもの) ・住所証明情報(Bの住民票の写し等) ・代理権限証明情報(A・Bからの委任状) |
| 課税価格 | 金500万円 |
| 登録免許税 | 金10万円 |
備考
不分割特約の一括申請
・所有権の一部譲渡と同時に共有物不分割特約を締結した場合、売買の当事者と特約の当事者が同一であるため、1つの申請情報で移転登記と特約の登記を一括して申請できる。
( 不動産登記規則第35条 準用)
・既に共有名義となっている者が後日特約を結ぶ場合は、本事例のような移転登記ではなく「所有権変更登記」を申請する必要がある。
不分割特約の期間制限(最長5年)
・共有者は5年を超えない範囲で分割をしない契約をすることができる。
( 民法第256条第1項 )
・契約書等で5年を超える期間を定めた場合、登記申請は受理されない。買戻特約のように「期間を短縮して受理」されることはなく、取下げまたは却下の対象となるため実務上注意を要する。
原因および日付の特定
・登記原因は「売買」とする。特約は所有権移転の付随的合意であるため、日付は売買契約の効力発生日を記載する。
登記識別情報の提供
・登記義務者Aが当該不動産の取得時に通知を受けた登記識別情報を提供して申請の真意を証する。あわせて、Aの実印に係る印鑑証明書の提供を要する。
( 不動産登記法第22条 )
課税標準金額(持分移転の計算)
・所有権の一部(持分)を移転する登記における課税標準は、不動産全体の価格(固定資産課税台帳価格)に移転する持分の割合を乗じて算出する。
( 登録免許税法第10条第1項 )
・本事例では、1,000万円 × 移転持分1/2 = 金500万円が課税価格となる。なお、不分割特約の記載による追加の登録免許税は発生しない。
登録免許税の算出方法
・登録税別表1.1(2)ハ:不動産の価額 × 20/1000
※本サイトでは、特に記述がない限り、不動産の価額は金1,000万円とする。
実印(印鑑)の準備はお済みですか?
💡 不動産の相続や名義変更には、市区町村に登録された「実印」が必要になる場面が多くあります。
大切な一生ものの手続きだからこそ、この機会に高品質な印鑑を新調しませんか?「はんこプレミアム」なら、オンライン限定の激安価格で即日出荷も可能です。
関連条文
- 民法第256条(共有物の分割請求)
- 不動産登記法第22条(登記識別情報の提供)
- 不動産登記令第7条(登記原因証明情報の提供)
- 不動産登記令第16条(代理権限証明情報等の提供)
- 登録免許税法第10条(課税標準)