事例
株式会社A所有の不動産を、その取締役である乙に売却した場合の所有権移転登記の申請。株式会社Aは取締役会設置会社であり、代表取締役は甲とする。
申請情報
| 目的 | 所有権移転 |
|---|---|
| 原因 | 令和〇年〇月〇日売買 |
| 権利者 | 住所 乙 |
| 義務者 | 住所 株式会社A (会社法人等番号 ○○○○-○○-○○○○○○) 代表取締役 甲 |
| 添付情報 | ・登記原因証明情報(売買契約書等) ・登記識別情報(株式会社Aのもの) ・印鑑証明書(株式会社A代表取締役甲のもの) ・住所証明情報(乙の住民票の写し等) ・承認を証する情報(株式会社Aの取締役会議事録) ・代理権限証明情報(代表取締役甲および乙からの委任状) |
| 課税価格 | 金1,000万円 |
| 登録免許税 | 金20万円 |
備考
利益相反取引の承認
・取締役が自己のために会社と取引(直接取引)をしようとするときは、取締役会設置会社においては取締役会の承認を受けなければならない。
( 会社法第356条第1項第2号 )
・登記申請時には、この承認があったことを証する書面(取締役会議事録)の添付を要する。議事録には、出席した取締役および監査役の個人実印による押印と、それに対応する印鑑証明書の添付(または会社届出印による押印)が必要となる。
( 不動産登記令第7条第1項第5号ハ )
会社法人等番号の利用
・登記義務者Aの会社法人等番号を提供することで、代表者甲の資格証明情報および法人の住所証明情報の添付を省略することができる。
( 不動産登記令第16条第2項 )
印鑑証明書と意思確認
・義務者である株式会社Aが提供する印鑑証明書は、法務局が作成した代表者甲のものである。
・会社の登記識別情報を提供して申請の真意を証する。
( 不動産登記法第22条 )
添付情報の構成
・共同申請による移転登記であるため、売買の事実を証する登記原因証明情報を提供し、新たに名義人となる権利者乙の住所証明書を添付する。
( 不動産登記規則第36条第1項第1号 )
課税標準金額
・所有権の移転登記における課税標準は、不動産全体の価格(固定資産課税台帳価格)を基礎とする。
( 登録免許税法第10条第1項 )
・課税標準金額は、上記価格から1,000円未満を切り捨てた額(本事例では金1,000万円)となる。
登録免許税の算出方法
・登録税別表1.1(2)ハ:不動産の価額 × 20/1000
※本サイトでは、特に記述がない限り、不動産の価額は金1,000万円とする。
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関連条文
- 会社法第356条(利益相反取引の制限)
- 不動産登記法第22条(登記識別情報の提供)
- 不動産登記令第7条(登記原因証明情報の提供)
- 不動産登記令第16条(代理権限証明情報等の提供)
- 登録免許税法第10条(課税標準)