事例
被相続人Aに相続人がおらず、特別縁故者Bに対しAの相続財産である不動産を分与する旨の審判が確定した。相続財産精算人(旧:相続財産管理人)Cが選任されており、既に相続財産法人への名称変更登記が完了している土地において、Bが単独で登記を申請する場合。
申請情報
| 目的 | 所有権移転 |
|---|---|
| 原因 | 令和〇年〇月〇日民法第958条の3の審判 |
| 権利者 | (申請人) 住所 〇〇〇〇 氏名 B |
| 義務者 | 住所 〇〇〇 亡A相続財産 |
| 添付情報 | ・登記原因証明情報(家庭裁判所の審判書正本及び確定証明書) ・住所証明情報(Bの住民票の写し等) ・代理権限証明情報(Bからの委任状) |
| 課税価格 | 金1,000万円 |
| 登録免許税 | 金20万円 |
備考
原因および日付の特定
・登記原因は「民法第958条の3の審判」とする。
( 民法第958条の3 )
・日付は、家庭裁判所の審判が確定した日を記載する。
単独申請と登記識別情報の要否
・特別縁故者に対する相続財産分与の審判に基づく登記は、判決による登記の例に準じ、登記権利者が単独で申請することができる。
( 不動産登記法第63条第1項 )
・権利者が単独で申請を行う場合、登記義務者(相続財産法人)の登記識別情報または登記済証の提供は不要となる。
前提となる登記名義人の変更
・特別縁故者への移転登記を行う前提として、登記名義人を個人名(亡A)から法人名(亡A相続財産)に変更する「登記名義人名称変更登記」が完了している必要がある。
・相続財産精算人(旧:相続財産管理人)Cは、この名称変更登記を事前に行わなければならない。
課税標準金額
・所有権の移転登記における課税標準は、不動産全体の価格(固定資産課税台帳価格)を基礎とする。
( 登録免許税法第10条第1項 )
・課税標準金額は、上記価格から1,000円未満を切り捨てた額(本事例では金1,000万円)となる。
登録免許税の算出方法
・特別縁故者への財産分与は、相続や遺産分割(1000分の4)には該当せず、契約によらない権利の移転として1000分の20(2%)の税率が適用される。
・登録税別表1.1(2)ハ:不動産の価額 × 20/1000
※本サイトでは、特に記述がない限り、不動産の価額は金1,000万円とする。
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