事例
被相続人Aが死亡し、相続人が配偶者B、子Cおよび胎児であった場合で、相続人の一人であるBが相続人全員のために法定相続分(B:2/4、C:1/4、胎児:1/4)での所有権移転登記を申請する場合。
申請情報
| 目的 | 所有権移転 |
|---|---|
| 原因 | 令和〇年〇月〇日相続 |
| 相続人 | (被相続人 A) (申請人)住所 持分4分の2 B 住所 〇〇〇 持分4分の1 C 持分4分の1 亡A妻B胎児 |
| 添付情報 | ・登記原因証明情報(戸籍謄本、母子健康手帳の写し等) ・住所証明情報(B・Cの住民票の写し等) ・代理権限証明情報(Bからの委任状) |
| 課税価格 | 金1,000万円 |
| 登録免許税 | 金4万円 |
備考
胎児の相続権と登記上の表示
・胎児は相続については既に生まれたものとみなされる。
( 民法第886条 )
・胎児の氏名欄には「亡A妻B胎児」のように記載し、住所の記載は不要とする。
保存行為による単独申請
・相続人の一人(B)から相続人全員のための登記を申請することは、共有物の保存行為として認められる。
( 民法第252条第5項 )
・申請書には、実際に申請を行うBの氏名の前に「(申請人)」を冠記する。
添付情報の構成
・登記原因証明情報として、被相続人Aの死亡の記載がある戸籍謄本、相続人B・Cの戸籍謄本、および胎児の存在を証する医師の診断書や母子健康手帳の写し等を添付する。
・住所証明情報は、既に生まれている相続人(B・C)のものを添付する。胎児は住所を有しないため添付不要。
( 不動産登記法第61条 )
胎児出生後の手続き
・胎児が無事に出生した後は、その氏名および住所を反映させるための「所有権登記名義人表示変更登記」を申請する。
・万が一、死産であった場合には、当初の相続登記が遡及的に誤りとなるため、更正登記によって胎児名義を抹消し、B・Cの持分を更正する。
課税標準金額
・所有権の移転登記における課税標準は、不動産全体の価格(固定資産課税台帳価格)を基礎とする。
( 登録免許税法第10条第1項 )
・課税標準金額は、上記価格から1,000円未満を切り捨てた額(本事例では金1,000万円)となる。
登録免許税の算出方法
・登録税別表1.1(2)イ:不動産の価額 × 4/1000
※本サイトでは、特に記述がない限り、不動産の価額は金1,000万円とする。
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