事例
相続以外の原因(売買等)によりA・B共有名義でされた所有権移転登記を、Aの単有名義へと更正する場合の申請。
(前所有者は甲であり、不動産にはAの抵当権者甲、Bの抵当権者乙、AB双方の抵当権者丙の登記があるものとする)
申請情報
| 登記の目的 | 〇番所有権更正 |
|---|---|
| 原因 | 錯誤 |
| 更正後の事項 | 所有者 住所 〇〇〇 A |
| 権利者 | 住所 〇〇〇〇 氏名 A |
| 義務者 | 住所 〇〇〇〇 氏名 B 住所 〇〇〇〇 氏名 甲 |
| 添付情報 | ・登記原因証明情報 ・登記識別情報(Bおよび甲のもの) ・印鑑証明書(Bおよび甲のもの) ・承諾証明情報(乙および丙のもの) ・代理権限証明情報(A・B・甲からの委任状) |
| 登録免許税 | 金1,000円 |
備考
原因
・申請情報の「錯誤」または「遺漏」には日付を要しない。
(不動産登記令第3条)
申請人(登記義務者)
・売買等の特定承継において、共有名義を単有名義に更正する場合、持分を失うBだけでなく前所有者(甲)も登記義務者となる。これは甲が本来「A単独への移転義務」を負っていたにもかかわらず、誤ってAB共有名義にしてしまったという「義務の不履行」があるためである。
・これに対し、名義人に変動がなく「持分のみの更正」であれば前所有者甲の権利には影響しないため、甲は登記義務者とはならない。
(不動産登記法第60条)
更正後の事項
・更正により登記名義人が単独所有となる場合は「所有者 住所 氏名」を記載する。
(不動産登記規則第150条)
承諾証明情報(利害関係人)
・所有権の更正登記において、実質的に所有権の一部抹消(B持分の抹消)にあたる場合は、登記上の利害関係人の承諾がなければ申請することができない。
(不動産登記法第68条)
・本事例において、Bの持分のみを目的とする抵当権者「乙」や、AB双方の持分を目的とする抵当権者「丙」は不利益を受けるため承諾が必要となる。一方、更正後も所有権を維持するAの抵当権者「甲」については不利益がないため、承諾は不要である。
課税標準金額
・本申請は定額課税である。
登録免許税の算出方法
・登録税別表1.1(14):不動産1個につき1,000円
※本サイトでは、特に記述がない限り、不動産は1個とする。
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関連条文
- 不動産登記法第60条(共同申請)
- 不動産登記法第66条(権利の変更の登記又は更正の登記)
- 不動産登記法第68条(登記の抹消)
- 不動産登記規則第150条(更正の登記の記載方法)
- 登録免許税法別表第一 第1号(14)