事例
抵当権者Bが、抵当権設定者Aに対して有する抵当権を絶対的に放棄し、当該抵当権に登記されている転抵当権者甲の承諾を得て、抵当権抹消登記を申請する場合。
申請情報
| 登記の目的 | ◯番抵当権抹消 |
|---|---|
| 原因 | 年月日放棄 |
| 権利者 | 住所 〇〇〇〇 氏名 A |
| 義務者 | 住所 〇〇〇〇 氏名 B |
| 添付情報 | ・登記原因証明情報 ・登記識別情報(Bのもの) ・代理権限証明情報 ・承諾を証する情報(甲の承諾書) |
| 登録免許税 | 金1,000円 |
備考
原因の特定
・原因は放棄と記載する。債権に関わらず抵当権という物権を一方的な意思表示により消滅させるためである。
・民法376条の「特定の相手方に対する抵当権の放棄(相対的放棄)」とは異なり、抵当権自体を消滅させる「絶対的放棄」である点に留意する。
登記当事者の判定
・登記権利者は設定者A、登記義務者は抵当権者Bとなる。所有権の制限を免れる設定者が権利者となり、担保権を自ら放棄する抵当権者が義務者となるためである。
・債務者は抵当権設定契約の当事者ではないため、抹消登記の申請人にはならない。
利害関係人の承諾
・転抵当権者甲の承諾を証する情報の添付が必要である。抵当権を目的とする権利を有する者の承諾がなければ、抵当権者は勝手にその権利を放棄して抹消することができないためである。
(不動産登記法第68条)
混同の例外
・抵当権者が所有権を取得しても、その抵当権に転抵当等の第三者の権利が登記されているときは、抵当権は混同により消滅しない。第三者の権利を不当に害することを防ぐためである。
(民法第179条第1項但書)
課税標準金額
・本申請は定額課税である。
登録免許税の算出方法
・登録税別表1.1(15):不動産1個につき1,000円
※本サイトでは、特に記述がない限り、不動産は1個とする。
※同一の申請書により二十個を超える不動産について登記の抹消を受ける場合には、申請件数1件につき2万円。
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関連条文
- 民法第179条(混同)
- 不動産登記法第68条(利害関係人の承諾)
- 不動産登記法第60条(共同申請)
- 登録免許税法別表第一第一号(十五)