事例
AがBに対して有する金1,000万円の貸金債権を被担保債権としてB所有の甲土地と乙土地に抵当権を設定した場合の申請。
(甲不動産と乙不動産の管轄登記所は異なり、所有者と各々の抵当権設定の日付は同一であるとする。)
申請情報
甲土地(1件目:本局申請分)
| 登記の目的 | 抵当権設定 |
|---|---|
| 原因 | 令和〇年〇月〇日金銭消費貸借 同日設定 |
| 債権額 | 金1,000万円 |
| 利息 | 年5%(365日日割計算) |
| 損害金 | 年10%(365日日割計算) |
| 債務者 | 住所 〇〇〇〇 氏名 B |
| 権利者 | 住所 〇〇〇〇 氏名 A |
| 義務者 | 住所 〇〇〇〇 氏名 B |
| 添付情報 | ・登記原因証明情報 ・登記識別情報(甲土地分) ・印鑑証明書 ・代理権限証明情報 |
| 課税価格 | 金1,000万円 |
| 登録免許税 | 金4万円 |
| 不動産の表示 | 甲土地の表示 |
| 他管轄不動産 | 乙土地の表示 |
乙土地(2件目:他管轄申請分)
| 登記の目的 | 抵当権設定 |
|---|---|
| 原因 | 令和〇年〇月〇日金銭消費貸借 同日設定 |
| 債権額 | 金1,000万円 |
| 債務者 | 住所 〇〇〇〇 氏名 B |
| 権利者 | 住所 〇〇〇〇 氏名 A |
| 義務者 | 住所 〇〇〇〇 氏名 B |
| 添付情報 | ・登記原因証明情報 ・登記識別情報(乙土地分) ・印鑑証明書 ・代理権限証明情報 ・登記証明書(甲土地の登記事項証明書等) |
| 登録免許税 | 金1,500円(登録免許税法第13条第2項) |
| 不動産の表示 | 乙土地の表示 |
| 他管轄不動産 | 甲土地の表示 |
抵当権の登記事項
絶対的登記事項
・登記の目的
・登記原因及びその日付
・登記権利者の氏名又は名称及び住所
(不動産登記法第59条)
・債権額(一定の金額を目的としない債権の場合はその価格)
・債務者の氏名又は名称及び住所
・抵当権の目的(所有権以外を目的とする場合)
(不動産登記法第83条)
任意的登記事項
・利息の定め
・損害金の定め
・債権に付した条件
・債務の弁済期(支払時期)の定め
・抵当証券発行の定め
・民法第370条ただし書の定め(付加一体物の除外特約)
(不動産登記法第88条)
・権利消滅の定め
(不動産登記法第59条)
備考
管轄を異にする共同抵当
・目的不動産の管轄登記所が異なる場合、不動産登記令第4条のただし書(一括申請)の適用が受けられないため、それぞれの管轄登記所に対し個別に申請を行う必要がある。
追加設定と登記証明書
・他管轄への申請は、1件目の登記完了後に行う(追加設定の形式)。1件目の登録免許税全額納付を証明する「登記証明書(登記事項証明書等)」を2件目の申請時に添付することで、登録免許税の減免を受けることができる。
利息および損害金
・利息および損害金の定めは任意的登記事項であり、定めがある場合に提供する。
(不動産登記法第88条第1項第4号・第5号)
共同担保目録の作成
・登記官は、二以上の不動産に関する権利を目的とする担保権の登記を明らかにするため、共同担保目録を職権で作成することができる。
(不動産登記法第83条第2項)
課税標準金額
・1件目(甲土地):債権額(金1,000万円)から1,000円未満を切り捨てた額となる。
(登録免許税法第10条)
・2件目(乙土地):登録免許税法第13条第2項を適用した定額課税であるため、債権額に基づく課税標準金額の算出は行わない。
登録免許税の算出方法
・1件目(甲土地):債権額の1,000分の4を納付する。
・登録税別表1.1(5):債権金額、極度金額または不動産工事費用の予算額×4/1000
※本サイトでは、特に記述がない限り、債権金額、極度金額または不動産工事費用の予算額は金1,000万円とする。
・2件目(乙土地):既に同一債権を担保する登記について税を納付しているため、不動産1個につき金1,500円の定額課税となる。
(登録免許税法第13条第2項)
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関連条文
- 不動産登記法第83条(担保権の登記の登記事項)
- 不動産登記法第88条(抵当権の登記の登記事項)
- 登録免許税法第13条(同一の債権を担保する複数の登記等の税率)
- 登録免許税法第10条(課税標準につき1,000円未満の端数切り捨て)
- 登録免許税法別表第一第一号(五)