事例
所有権が2番A→3番B→4番Cの順で移転登記されている土地について、AB間およびBC間の移転がともに無効であった場合に、登記名義をAに戻すための申請。
土地にはAの抵当権者甲、Bの抵当権者乙、Cの抵当権者丙の登記があるものとする。
申請情報(一件目)
| 登記の目的 | 4番所有権抹消 |
|---|---|
| 原因 | 錯誤 |
| 権利者 | 住所 〇〇〇〇 氏名 B |
| 義務者 | 住所 〇〇〇〇 氏名 C |
| 添付情報 | ・登記原因証明情報 ・登記識別情報(Cのもの) ・印鑑証明書(Cのもの) ・承諾証明情報(丙のもの) ・代理権限証明情報(B・Cからの委任状) |
| 登録免許税 | 金1,000円 |
申請情報(二件目)
| 登記の目的 | 3番所有権抹消 |
|---|---|
| 原因 | 錯誤 |
| 権利者 | 住所 A |
| 義務者 | 住所 B |
| 添付情報 | ・登記原因証明情報 ・登記識別情報(Bのもの) ・印鑑証明書(Bのもの) ・承諾証明情報(乙のもの) ・代理権限証明情報(A・Bからの委任状) |
| 登録免許税 | 金1,000円 |
備考
巻き戻し抹消の考え方
・中間登記を省略してCからAへ直接名義を戻すことはできず、現に効力を有する直近の登記から順番に抹消していく必要があるため、一件目で4番(C)、二件目で3番(B)をそれぞれ抹消する連件申請を行う。
(不動産登記規則第152条)
原因および日付
・原因が錯誤や売買不存在であれば日付の記載は不要であり、解除などを原因とする場合は各段階の効力発生日を日付として記載する。
(不動産登記令第3条)
申請人
・各申請において、抹消により所有権を回復する者が登記権利者、名義を失う者が登記義務者となり、一件目はBC、二件目はABの共同申請として構成する。
(不動産登記法第60条)
承諾証明情報(利害関係人)
・所有権の登記を抹消する場合、その登記を目的としていた抵当権者などは自己の権利が消滅する不利益を受けるため登記上の利害関係人に該当し、本事例の一件目では丙、二件目では乙の承諾がなければ申請できない。
(不動産登記法第68条)
・なお、2番以前の登記に基づく抵当権者(甲)は、後続の登記が抹消されても利益こそあれ不利益はないため、利害関係人には該当しない。
課税標準金額
・本申請は定額課税であり、申請一件につき不動産1個あたり1,000円の登録免許税を納付する。
登録免許税の算出方法
・登録税別表1.1(15):不動産1個につき1,000円
※本サイトでは、特に記述がない限り、不動産は1個とする。
※同一の申請書により二十個を超える不動産について登記の抹消を受ける場合には、申請件数1件につき2万円。
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関連条文
- 不動産登記法第60条(共同申請)
- 不動産登記法第68条(登記の抹消)
- 不動産登記規則第152条(抹消の登記の記載方法)
- 登録免許税法別表第一 第1号(15)