所有権の更正

所有権更正(巻き戻し更正)



事例

甲区1番で所有者A、甲区2番で所有者Bと登記されている土地につき、甲区1番が本来「AおよびCの共有(持分各2分の1)」で登記されるべきであった場合に、真実の権利関係に合致させるための更正申請。
(不動産にはAの抵当権者甲、Bの抵当権者乙の登記があるものとする)

申請情報(一件目)

登記の目的 2番所有権更正
原因 錯誤
更正後の事項 目的 A持分全部移転
共有者 住所 〇〇〇 持分2分の1 B
権利者 住所 〇〇〇〇
氏名 A
義務者 住所 〇〇〇〇
氏名 B
添付情報 ・登記原因証明情報
・登記識別情報(Bのもの)
・印鑑証明書(Bのもの)
・承諾証明情報(乙のもの)
・代理権限証明情報(A・Bからの委任状)
登録免許税 金1,000円

申請情報(二件目)

登記の目的 1番所有権更正
原因 錯誤
更正後の事項 共有者 持分2分の1 A
持分2分の1 C
権利者 住所 C
義務者 住所 A
添付情報 ・登記原因証明情報
・登記識別情報(Aのもの)
・印鑑証明書(Aのもの)
・住所証明情報(Cのもの)
・承諾証明情報(甲のもの)
・代理権限証明情報(A・Cからの委任状)
登録免許税 金1,000円

備考

巻き戻し更正の考え方

・更正登記の対象は現に効力を有する登記に限られるため、過去の登記(1番)を更正するには、まず現在の登記(2番)を「本来あるべき姿」へ巻き戻して更正する必要がある。
不動産登記規則第150条

・一件目の更正により、2番所有権移転の目的を「A持分全部移転」とし、名義をB単独から「旧A持分を承継したB」の状態へ戻す。これにより、1番保存登記の更正(A単独からAC共有へ)が可能となる。

申請人

・一件目は、持分を回復するAが登記権利者、単独名義を失うBが登記義務者となる。

・二件目は、新たに共有者となるCが登記権利者、単独名義から持分が減少するAが登記義務者となる。
不動産登記法第60条

承諾証明情報(利害関係人)

・所有権の更正登記は実質的に所有権の一部抹消の性質を含むため、登記上の利害関係人の承諾がなければ申請できない。
不動産登記法第68条

・一件目では、Bの単独所有を前提に設定された抵当権者乙の承諾が必要となる。

・二件目では、Aの単独所有を前提に設定された抵当権者甲の承諾が必要となる。

課税標準金額

・本申請は定額課税である。各申請につき不動産1個につき1,000円の登録免許税を納付する。

登録免許税の算出方法

・登録税別表1.1(14):不動産1個につき1,000円
※本サイトでは、特に記述がない限り、不動産は1個とする。

🖇不動産登記の主要な登録免許税一覧


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