事例
未成年者Aが、共同親権者の一方であるBに対して自己所有の不動産を売却する場合の所有権移転登記の申請。Aの特別代理人として甲が選任されており、利益相反関係にないもう一方の親権者Cと特別代理人甲が共同してAを代理する場合。
申請情報
| 目的 | 所有権移転 |
|---|---|
| 原因 | 令和〇年〇月〇日売買 |
| 権利者 | 住所 〇〇〇〇 氏名 B |
| 義務者 | 住所 〇〇〇〇 氏名 A |
| 添付情報 | ・登記原因証明情報(売買契約書等) ・登記識別情報(Aのもの) ・印鑑証明書(甲およびCのもの) ・住所証明情報(Bの住民票の写し等) ・代理権限証明情報(B・C・甲からの委任状、特別代理人選任審判書、およびCの親権を証する戸籍謄本等) |
| 課税価格 | 金1,000万円 |
| 登録免許税 | 金20万円 |
備考
利益相反行為と特別代理人
・親権を行う父または母とその子との利益が相反する行為については、親権者は、その子のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。
( 民法第826条第1項 )
・共同親権者の一方が利益相反関係にある場合、その親権者は代理権を有しないが、他方の親権者は依然として代理権を有する。そのため、特別代理人甲と利益相反関係にない親権者Cが共同して未成年者Aを代理して申請を行う。
登記義務者の意思確認
・登記義務者は未成年者Aであるが、実際に申請意思を証して委任状に押印するのは法定代理人(本事例では甲およびC)である。
( 不動産登記規則第48条第1項第2号 )
・甲およびCのそれぞれの実印に係る印鑑証明書を提供し、あわせてAが通知を受けた登記識別情報を提供する。
( 不動産登記法第22条 )
添付情報の構成
・共同申請による移転登記であるため、売買の事実を証する登記原因証明情報を提供し、権利者Bの住所証明書を添付する。
( 不動産登記令第16条第2項 )
・甲が適法に選任された特別代理人であることを証する選任審判書(確定証明書付)および、Cが親権者であることを証する戸籍謄本等を「代理権限証明情報」として提供する。
課税標準金額
・所有権の移転登記における課税標準は、不動産全体の価格(固定資産課税台帳価格)を基礎とする。
( 登録免許税法第10条第1項 )
・課税標準金額は、上記価格から1,000円未満を切り捨てた額(本事例では金1,000万円)となる。
登録免許税の算出方法
・登録税別表1.1(2)ハ:不動産の価額 × 20/1000
※本サイトでは、特に記述がない限り、不動産の価額は金1,000万円とする。
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関連条文
- 民法第826条(利益相反行為)
- 不動産登記法第22条(登記識別情報の提供)
- 不動産登記令第7条(登記原因証明情報の提供)
- 不動産登記令第16条(代理権限証明情報等の提供)
- 登録免許税法第10条(課税標準)