事例
土地についてAがBに遺贈したが、所有権移転登記をする前に遺贈者Aが死亡。遺言執行者が選任されていないため、Aの相続人(C、D)が登記義務者として受遺者Bと共同して登記を申請する場合。
申請情報
| 目的 | 所有権移転 |
|---|---|
| 原因 | 令和〇年〇月〇日遺贈 |
| 権利者 | 住所 〇〇〇〇 氏名 B |
| 義務者 | 住所 〇〇〇 亡A相続人 C 住所 〇〇〇 亡A相続人 D |
| 添付情報 | ・登記原因証明情報(遺言書および死亡の記載がある戸籍謄本等) ・登記識別情報(Aのもの) ・印鑑証明書(C・Dのもの) ・住所証明情報(Bの住民票の写し等) ・相続証明情報(Aの戸籍全部事項証明書等) ・代理権限証明情報(B・C・Dからの委任状) |
| 課税価格 | 金1,000万円 |
| 登録免許税 | 金20万円 |
備考
登記義務者死亡時の申請主体
・遺言執行者がいない場合、遺贈者(登記義務者)の相続人全員が登記義務を承継するため、相続人全員が登記義務者となって受遺者と共同で登記を申請しなければならない。
( 不動産登記法第62条 )
・申請情報の義務者欄には「亡A相続人」と冠記した上で、相続人全員の住所氏名を記載して承継関係を明示する。
( 不動産登記規則第157条 )
原因およびその日付
・遺贈の効力が発生した日(原則として遺贈者Aの死亡日)を原因日付として記載する。物権変動の効力発生時期を公示するためである。
登記識別情報の提供と印鑑証明書
・登記義務者の相続人(C・D)が申請するため、相続人全員の実印に係る印鑑証明書の提供を要する。あわせて、被相続人Aが所有権取得時に通知を受けた登記識別情報を提供して申請意思を証する。
( 不動産登記法第22条 )
添付情報の構成
・遺贈の事実および効力発生を証するため、遺言書および遺贈者の死亡を証する戸籍謄本等を登記原因証明情報として提供する。
( 不動産登記令第7条第1項第5号 )
・義務者Aから相続人C・Dへの承継関係(相続人であること)を証する戸籍謄本等の情報(相続証明情報)を添付する。
( 不動産登記令第16条第2項 )
課税標準金額
・所有権の移転登記における課税標準は、不動産全体の価格(固定資産課税台帳価格)を基礎とする。
( 登録免許税法第10条第1項 )
・課税標準金額は、上記価格から1,000円未満を切り捨てた額(本事例では金1,000万円)となる。
登録免許税の算出方法
・登録税別表1.1(2)ハ:不動産の価額 × 20/1000
※本サイトでは、特に記述がない限り、不動産の価額は金1,000万円とする。
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関連条文
- 不動産登記法第22条(登記識別情報の提供)
- 不動産登記法第62条(相続人等による申請)
- 不動産登記令第7条(登記原因証明情報の提供)
- 不動産登記令第16条(代理権限証明情報等の提供)
- 不動産登記規則第157条(所有者の記載方法)
- 登録免許税法第10条(課税標準)